和竿を使う人のために

 竹はデリケートな構造で一本一本性質が違うので、
竿の目的に応じて竹の性質を見極めなければなりません。
百本の竹からつかえるものは一割程度。
一本の竿が出来上がるまでに三ヶ月、
塗師屋(ぬしや)の仕事までこなして七十工程を1人の手仕事です。
竿師が思い描いたものがその通りに出来た時の満足感は格別。
竹竿は機械製品と違って手入れが行き届いていれば五十年以上はもち、
年を追うごとに貫禄のある美しさが出て来るものです。
魚の微妙なアタリをよく伝えるので釣りを楽しむ方には一番の竿です。
伝統工芸品、美術品としても美しい和竿ですが、
竿師はあくまでも“魚を釣る竿”を第一に考えて仕事をしています。


和竿の手入れ方法と保管

和竿はあくまで釣竿であるから使ってこそ価値があり、仕舞い込んでいたのは意味がありません。昔の釣り人は「竿に水を見せる」と含蓄のある言葉を残しています。いかなる銘竿でも死蔵したままでは泣いているに違いありません。

和竿の取り扱い方
和竿はあくまでも竿として接すること、常識はずれの扱いは絶対に避けるべきです!

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